「それはどのような物語なのか」
寅吉が答えた。
「白老人という人がいて、千身行者という者を供に連れて諸国を訪れ、世に仇をなす妖魔を退治するという話だ。千身行者は眉間から針を取り出し、大きくも小さくもする。また、千体にも分身して魔物を退治する長大な物語だ」