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同じ人がまた尋ねた。
「ある人に頼まれたことだ。金比羅、秋葉、道了、その他山人などに願を掛ける際は、仏教の経文を誦していいのだろうか。何か別の咒文のようなものを唱えるべきなのだろうか」
寅吉が答えた。
「俗家の人々は僧や山伏の真似をして皆経文を唱え、祓い詞といったものがなければ神には届かないだろうと一般には思われているようだが、実はそうではない。
祈願したいことをありのままに丁寧に繰り返せば、神には届く。仏教の経文、咒文、祓い詞などは関係ない。信心の心さえあれば、何を申しても感応がある。一心の真心をもって神に祈願すべきであると師は仰っておられた」
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